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70代男性に集中する孤立死と実家の相続対策

南青山の不動産相続相談室 #001
南青山の不動産相続相談室 #001

南青山の不動産相続相談室 #001


こんにちは。「南青山の母」こと、つむぎ不動産相続の稲場です。この記事から、連載「南青山の不動産相続相談室」を始めます。実家のこと、相続のこと、住まいのこと——検索してたどり着いたあなたの疑問に、毎週ひとつずつお答えしていく相談室です。

先日、少し胸がざわつくニュースを目にしました。今日はそのお話から始めさせてください。


衝撃のデータ:孤立死の多くが「75歳〜79歳の男性」という現実

最近の調査ニュースで、孤立死(孤独死)の約8割が男性であり、その中でも「75歳〜79歳」が圧倒的な割合を占めている、というデータが発表されました。

「うちの父はまだ元気だから」「実家には母もいるし」——そう思われた方も多いと思います。私も、数字だけ見れば遠い話に感じます。でも、この年代の男性の一人暮らしには、データが裏付ける、はっきりとした背景があるんです。


なぜ70代後半の男性に孤立死・孤独死が集中するのか?

結論から言うと、「社会との繋がりの喪失」と「SOSを出せない心理」です。

  • 定年退職によるコミュニティの喪失: 現役時代は仕事が世界のすべて。退職した途端、地域に知り合いが一人もいないことに気づく。

  • 配偶者との離別・死別: 食事も、通院の予約も、ご近所付き合いも、奥様に任せてきた方ほど、一人になった後の生活が一気に崩れやすい。

  • プライドと遠慮: 「子供に迷惑をかけたくない」「弱みを見せたくない」。その優しさと意地が、支援や医療から本人を遠ざけてしまう。

お気づきでしょうか。どれも「だらしないから」起きることではないんです。真面目に働いて、家族を守ってきた人ほど陥りやすい構造だ、ということ。責められる話ではなく、仕組みで防ぐ話なんです。


実家で孤立死が起きた場合、不動産や相続はどうなる?

ここからは、不動産と相続の専門家として、どうしてもお伝えしておきたい現実です。孤立死は、亡くなったご本人だけの問題では終わりません。遺されたご家族の「実家の相続」に、重い宿題を残します。

  • 発見が遅れると「事故物件」になることがある: 孤独死そのものがすべて事故物件になるわけではありません。ただ、発見が遅れて室内にダメージが及んだ場合は告知の対象となり、売却価格が大きく下がることがあります。

  • 遺品整理の費用が高額になる: 特殊清掃が必要になると、通常の遺品整理に比べて費用が数十万円単位で跳ね上がります。

  • 相続の判断が難しくなる: 負債の有無や家の処理を巡って、ご親族の間で意見が分かれ、トラブルに発展しやすくなります。

私自身、夫を突然亡くした経験があります。何の準備もないまま「その日」を迎えると、悲しむ時間と、決めなければいけないことが、同時に押し寄せてくる。あの大変さは、経験した者として、一人でも多くの方に避けてほしいと心から思っています。


親の孤立死を防ぐために、家族が今すぐできる3つの対策

大げさなことは要りません。今日からできる、小さなアクションで十分です。

  1. 定期的な連絡ルールの設定: 「週に1回、LINEでスタンプを送るだけ」でいいんです。お互いに負担にならない安否確認の型を、ひとつ作っておく。

  2. 地域の見守りサービスの活用: 自治体の見守りサービスや、郵便局・配食サービスなどの民間サービスも心強い味方です。「他人の手を借りる」のは、家族の手抜きではありません。

  3. 実家の今後について事前に話し合う: 親が元気なうちに、不動産や財産の整理(生前整理)について、専門家を交えて方向性だけでも決めておく。「元気なうちの話し合い」は、縁起の悪いことではなく、家族への思いやりです。


まとめ:不安になったら、今週末の「てるみんの部屋」へ

ここまで読んで、「うちの実家は大丈夫かな…」「離れて暮らす父のことが、少し心配になった」——そんなふうに心がザワザワした方へ。

その感覚は、不安ではなく、家族への愛情です。どうか、ひとりで抱え込まないでください。正解を今すぐ出す必要はありません。まずは、安心できる場所で、話してみることから。

今週末、オンラインのお話し会を開催します。今月のテーマは「デジタル遺品」——スマホやパソコンの中の大切なもののお話ですが、実家のこと、離れて暮らす親御さんのことなど、この記事を読んで心に浮かんだ心配ごとも、ざっくばらんにお話しいただけます。


てるみんの部屋7月
てるみんの部屋7月
【お知らせ】オンラインお話し会「てるみんの部屋」
日時:7/25(土)20:00〜 場所:オンライン開催(Google Meet)
参加費:無料(完全予約制)
今月のテーマ:デジタルの中に、大切なものが眠っていませんか?(デジタル遺品) 「うちには関係ない」と思っていた方ほど、ハッとするテーマです。 正解を出す場所ではありません。「話すと、心が軽くなる。」そんな時間を一緒に過ごしましょう。
▼詳細・お申し込みはこちら(イベントページへ) [https://www.tsumugistyle.com/event-details/terumin-room-july-digital]

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【この記事を書いた専門家】

稲場 晃美(てるみん)——「旅する不動産屋」。 南青山「つむぎ不動産相続」代表。

ファイナンシャルプランナー(FP)× 宅地建物取引士。 東京・南青山と新潟・上越を、軽井沢・佐久平経由で行き来する二拠点生活。「実家じまい」「住み替え」「相続」に特化した不動産コンサルティングを提供し、夫を亡くした実体験に基づき、50代女性が直面する親の家や財産の問題に、専門知識と心に寄り添うアプローチで伴走する。

月1回のオンラインお話し会「てるみんの部屋」を主宰。

個別相談(オンライン・対面)も受付中。

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