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子どもがいない夫婦へ。「遺言書」は“愛する人を守る”唯一の盾です。

子どもがいない夫婦へ。「遺言書」は“愛する人を守る”唯一の盾です。

先日、ある方がこう話していました。「子どもがいない夫婦なら、全部配偶者に渡るんでしょ?」

この認識は半分正しく、半分は“危険な思い込み”です。そして、このたった一つの誤解が、残された大切な人に、想像を超える精神的な負担を背負わせる原因となります。

なぜなら、子どもがいない夫婦の相続では、配偶者以外に「義実家(親族)」が必ず相続に関わるからです。

■ 義実家が関わる「2つの現実」

法定相続分は、子や孫がいない場合、義理の父母きょうだいへと相続の権利が移る仕組みになっています。

1. 義父母がご健在の場合

相続人:配偶者 + 亡くなった方の父母 法定相続分:配偶者:2/3、父母:1/3

義父母と遺産分割協議をしなければ、手続きは一歩も進みません。義父母が高齢であったり、遠方であったりすると、残された配偶者が何度も頭を下げて回るという状況が生まれます。

2. きょうだい・甥姪が相続人になる場合

義父母もすでに他界している場合、相続人は配偶者と亡くなった方のきょうだい(または甥・姪)になります。

  • 法定相続分:配偶者:3/4、きょうだい:1/4

この場合、疎遠な親族の協力(実印)が必須となり、自宅の名義変更や銀行口座の凍結解除に大きな支障が出ます。

■ 私の実体験:「死後離婚」という選択

特に配偶者を亡くされた方、そして将来おひとり様になる可能性がある方に強く伝えたいことがあります。

私は49歳で夫と死別しました。その後、義両親と弁護士を挟んで遺産分割を進めることになり、心が削られる日々が続きました。

大切な人を失った直後に、さらなる追い打ちが待っていたのです。精神的な負担は計り知れず、最終的には「死後離婚」という選択をせざるを得ませんでした。

この経験こそが、「知らないことで苦しむ人を減らしたい」という、今の私の原点です。

■ 遺言書は「愛する人を守る」ための必須装備

なぜ遺言書が必要なのでしょうか。

それは、きょうだい相続の場合、きょうだい(甥・姪)には「遺留分(最低限の取り分)」が法律で保証されていないからです。

遺言書がないと: 配偶者が3/4しか相続できず、義理のきょうだいに頭を下げて実印をもらう必要があります。

遺言書があれば: 「配偶者に全財産を相続させる」と書くだけで、義理の親族へ連絡を取る必要がなくなります。

遺言書は、残された配偶者を守るための法的な最強の盾であり、「迷惑をかけたくない」というあなたの優しい想いを実現する、確実な愛情表現なのです。

■ 遺言書は愛する人への最期のラブレター

相続は、準備すれば“ほとんどの問題が防げる”のに、準備しなければ“ほとんどの問題が降りかかる”仕組みになっています。

遺言書の作成も、残された方の死後の事務(後始末)まで見据えた“あなた専用の設計”も、あなた一人で悩む必要はありません。

専門家と一緒に整えれば、あなたも、あなたの大切な人も、義実家に頭を下げなくて済む未来を選べます。

どうか、“あの時やっておけばよかった”と後悔しないために、今日、この瞬間から動いてください。あなたの一歩が、未来の安心を大きく変えます。

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